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受賞・プレスリリース

香取秀俊教授 2022年ブレイクスルー賞 受賞

2021年9月9日(水)に物理工学専攻の香取秀俊教授がブレイクスルー賞の受賞者に選ばれました。ブレイクスルー賞は、科学の進歩を称え表彰する国際的な学術賞で、2012年に創設されました。基礎物理学、生命科学、数学の3部門があり、香取教授は基礎物理学部門での受賞となります。受賞理由は「自然界の基本原理 の高精度な検証を可能にする、光格子時計の発明と開発における顕著な貢献に対して」です。

<受賞者からのコメント>
光格子時計の発明から現在に至る研究がこのような評価を受け大変光栄に思います。20年前に物理的な好奇心から始まったアイディアが、同僚、学生を含む多くの研究者の協力により実現しました。自然を観測する新しい手法として、光格子時計がその真価を問われるのは、まさにこれからです。この研究が、自然科学と、未来の社会に役立つ計測手法となるよう、今後とも精一杯、研究と応用開拓に精進してまいります。

<染谷隆夫工学系研究科長からのコメント>
香取秀俊教授がブレークスルー賞の受賞が決定したとの報を受け、工学系研究科を代表して心よりお祝い申し上げます。香取教授は、光格子時計という超高精度な時計を実現することによって、物理学で最も重要な研究対象である時間のフロンティアを開拓してきました。 光格子時計は、次世代の新しい「秒の定義」の候補となっています。また、従来は物理学の検証の対象だった一般相対論的な効果を、実社会のセンシングに応用する相対論的測地など、相対論的な時空間を新たな工学のフロンティアに変えようとしています。工学系研究科で生み出された光格子時計は私達の誇りです。今後のさらなる発展に向けて、香取教授の研究を構成員と共に応援して参ります。

ブレークスルー賞財団