古澤 明 教授 紫綬褒章 受章
2016年秋の褒章で、当専攻の古澤 明教授が紫綬褒章を受章しました。
古澤教授は1998年、量子光学的手法を用いて、量子コンピューティングにおける恒等演算に相当する量子テレポーテーションの決定論的動作に世界で初めて成功しました。2004年、決定論的量子テレポーテーションの3者間ネットワーク化に成功、2009年、9者間の量子もつれを用いた量子誤り訂正実験に成功、2011年、シュレーディンガーの猫状態の量子テレポーテーションに成功、2013年、光量子ビットの決定論的量子テレポーテーションに成功、1万量子波束間の量子もつれ生成に成功、2015年、量子もつれ生成・検出装置の光チップ化に成功、量子もつれ非局所性の厳密な検証に成功、2016年、光子メモリーを用いた決定論的2光子干渉に成功、100万量子波束間の量子もつれ生成に成功および、その量子もつれは制限なく多重化でき、量子テレポーテーションと組み合わせれば大規模量子コンピューターが実現可能であることを示すなど、量子情報科学・量子情報処理の実験的研究において世界をリードしてきました。これらの、量子情報科学・量子情報処理の研究開発に対する貢献が評価され、今回の受章となりました。